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満5年を終えて(その24)

科学映像館にも、地震と津波は想定外のことが起こる。2010年末から配信していた、日映科学映画製作所提供の福島原子力発電所の建設への調査記録映画「黎明」と第一発電所の建設記録映画「福島の原子力」が、今回の事故で不本意なことに脚光を浴びたのである。

2,3日後、両作品に異常なアクセスが、このアクセスの切っ掛けはTwitterによる呟きから始まったようである。東京電力が企画した映画でもあり、一時期、配信の中止も考えたが、貴重な資料と、配信を望む声が多いと判断する。

原子力発電所の詳細な内部構造を示す映像はNHK初めどこにもなく、10日後には、朝日新聞原子版による紹介、テレビ各局も報道番組での使用希望が殺到。製作会社と相談のうえ、この事態故、当分の間、無料で提供することとする。

数枚のDVDを用意し、ウィークデイは東京光音、週末は川越の事務所で手渡すことに。NHKはじめ、ほぼすべての報道番組(30回前後)で使用される。無料提供故、クレデイットを配信条件としたので、日映科学映画製作所と科学映像館の存在感は、徐々に高まる。後日のNHKおはよう日本首都圏版(12月22日)での紹介に。

4月には配信映画は視聴不可能な事態となり、みの電子産業のご好意により、「原子力発電の夜明け」を含む3作品を別のサーバに分離し、視聴者の便を図る。毎日のように放送局と雑誌社からの電話とメール、一瞬の内に過ぎ去った3か月でもあった。少しはお役にたったのではと思っている。
by rijityoo | 2012-04-20 07:45 | 活動の蔵(1、208) | Comments(0)