2012年 05月 29日
明確な “人生目標”をもつことが認知症の予防に
「若い人に対してはよく 「人生に目標を持ちなさい!」 と言われます。しかしこれは、若い人に限ったことではなく、歳をとっても絶対に必要なことのようです。この当たり前のことを、生真面目に学的に証明した研究が発表されました。
中略
この研究は、Archives of General Psychiatry5月号に掲載された米国のRush大学メディカルセンターを中心とした研究陣によるもので、報道の一部を抜粋して紹介しますと、
・・・・・ この研究は、高齢者246人の検査結果を検討したもので、被験者の死亡後、剖検 により脳の状態が調べられた。人生目標は「意図 的、集中的に人生経験の意味を見出す 傾向」と定義され、10項目の心理学的テストの回答の分析により判定された。
プラークや神経原線維のもつれ (tangle)などの脳の汚物(brain gunk)が多くみられる人の中で、人生に大きな目標をもっている人は、精神(認知)力の低下による影響が小さく、Boyle氏は「目標の少ない人にべ て認知力低下の速度が30%遅かった」と述べている。この関連 は、他の因子の影響について統計学的結果を調整してもなお認められるものであった。
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古来 ”悠々自適の生活” なんてよく綺麗ごとが言われますが、これは平たく言ってしまえば、 ”歳をとっら毎日だらだらとのんびり過ごしたいと思っている” 人が結構多いということなのではありませんか。
しかし、この研究によれば、分かり易く言えば、”ボケない生き方!” とは ”生涯 目的、目標を持って生きていく!!” ことであるというわけです。皆さん、自戒しましょう!」