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この地方病「日本住血吸虫病」をご存知ですか

日本住血吸虫

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1904年 、岡山医学専門学校(現岡山大学)の桂田富士郎教授が、有病地の一つであった甲府盆地からネコを持ち帰り、その体内から吸虫を発見。日本住血吸虫と命名される。次いで1913年 - 九州大学の宮入慶之助教授が中間宿主としてミヤイリガイを特定。感染ルートを解明された、日本住血吸虫病は、日本では第二次世界大戦後に圃場整備が進んだことから、ミヤイリガイも日本住血吸虫病も瞬く間に減少し、1978年以降新規患者の報告はなくなった。

1996年2月、最大の感染地帯であった甲府盆地の富士川水系流域の有病地を持つ山梨県は日本住血吸虫病流行の終息を宣言した。115年にわたる地方病対策の成果である。現在では、医学部でも寄生虫病学教室すら存在しない。

本症は腸チフス様の高熱と下痢、粘液便の排出が続く。食欲不振、腹痛、肝や脾臓が肥大する。慢性期になると、消化器障害と肝障害を併発して全身は衰弱して死に至る。少年期に感染すると、心身の発育不全となる。

製作者は「日本住血吸虫症の患者はアジヤの地域で4,000万人もいると言われている。医学の進歩が目覚しい現在、なぜこのような病気が撲滅されていないのだろうか?私どもは、科学映画の眼によって、この風土病の生態を明らかにして、日本住血吸虫症撲滅の一助にしたいと、願うものである。」と記している。
by rijityoo | 2012-12-24 11:26 | Comments(0)