久米さんの科学映像便り
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プロフィール
科学映像館理事長の久米さん。映像遺産を守り、生かすための日々!
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提言:災害対策としてのキャンピングカーならびに救助船の活用
2016年(平成28年)4月14日21時26分(JST)に発生した、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.3(暫定値)の地震では、死者48名(4月20日現在)、避難者は最多時点で18万3882名を超え、大変な被害をもたらした地震災害となりました。ここに、被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

東日本大震災の際もそうでしたが、今回の熊本地震でも被災され、避難されている多くの方は地域の公民館や小中学校の体育館に避難されています。大きなスペースにたくさんの人数が避難され、一時的な避難場所であるにせよ住環境ははっきり申し上げて劣悪なものであると言わざるを得ません。自家用車をお持ちで車に避難された被災者の方も、車中泊により引き起こされるエコノミークラス症候群で心身に重篤な影響を及ぼしたりと、被災者の避難生活のクオリティの問題は目を逸らすことができない喫緊の課題となっていると言わざるを得ません。今回もすでに14名が被災生活で亡くなられえいます。東日本大震災では1万人以上の方が犠牲になっています。
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そこでこのたび、あくまでひとつの提言ではありますが、災害発生時の対策ツールとしてキャンピングカーや船舶を有効活用することに様々なメリットが見いだされるのではと考え、下記のとおり提言をまとめてみました。

災害対策ツールとしてのキャンピングカー

2011年3月11日に発生した東日本大震災においては2016年3月10日現在、約17万名の被災者の方がなお仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされています。東日本大震災では、コンテナタイプやプレハブタイプなど様々な仮設住宅が設置されたことで被災者の方の住環境が向上しましたが、仮設住宅設置までには用地確保や建設期間など数ヶ月単位の時間を要し、その間被災者の方は公民館や小中学校の体育館で苦しい非難生活を強いられました。その仮設住宅もデイスポであり、家具等も十分とは言えません。

四方を海に囲まれた海洋国家である我が国はまた、地震や台風といった災害から決して目を逸らすことができない地理的環境下にあります。したがって、「縁起でもない」「不謹慎」といった考えもあるかも知れませんが、むしろ「災害はいつか必ず発生するもの」と発想を転換し、積極的に災害に備える姿勢が現在必要となっていると言えます。

そこで、災害対策ツールのひとつとして、キャンピングカーの有効活用の可能性、ならびに救助船をはじめとした船舶の有効活用の可能性について検討する価値があるのではと考え、提言としてまとめてみました。

キャンピングカーはご存知のように、平時は家族や友人グループ単位で旅行やレジャーに活用できるキャンピングツールとして活用できます。一方で災害発生時には、即座に避難生活が行えるスペースとしても活用が可能です。キャンピングカーやトレーラーハウスに馴染み深いアメリカを見てみると、2005年8月にアメリカ南部を襲った巨大台風、ハリケーン・カトリーナにより多数の被災者が発生しました。この際アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)は、即座に避難生活用住居として活用できるキャンピングトレーラーを15万台調達、またこれらのトレーラーパークとなる土地も確保し、被災者が生活できるよう提供しました。

我が国もこの例を参考にし、各都道府県で平均500台のキャンピングカーやトレーラーを整備し、各市町村に分散して用意しておくなどの対策(ネット化して配備を明確、政府負担)を講じることで災害に即応できる被災者対策となると考えられます。平時はレンタカーとして旅行やレジャーに有料で活用してもらい、車の整備費とします。災害発生時には被災者が生活のクオリティを大きく落とすことなく避難生活を送るツールとして活用できます。キャンピングカー自体がある程度の備蓄倉庫としても機能しますし、被災者のプライバシー確保や感染症対策の面からも有用となります(今回もすでに感染症が発生)。平時と災害時を分けることなく、シームレスに即座に転用できることで、仮設住宅設置までの数ヶ月の待ち時間を要することなく避難生活が送れるようになり、被災者も仕事や通常の生活に戻りやすくなります。キャンピングカーは被災者のみならず、災害発生時に各地から駆け付けるボランティアの居住スペースとしての活用も期待されます。キャンピングカー被災地の中心部を避け、サテライト所定の地に管理分散することにより、交通の緩和と効果的な支援を期待できる。キャンピングカーは再利用も可能です。

もちろん、これらのキャンピングカーも電気や水道といったパワーサプライが必要になりますが、大規模なショッピングモールの駐車場や高速道路のサービスエリア、パーキングエリア、道の駅、幹線国道の駐車場などにパワーサプライの拠点を整備しておき、平時には有料で利用できるようにして災害発生には無料開放することでこの問題も解決すると思われます。市町村役場や各官庁の機能を一時的に代替できる機能を持たせたキャンピングカーも整備すれば、災害発生時にも行政機能が途絶することなく生活が送れるようになります。また各キャンピングカーにGPS機能やインターネット機能を持たせることで、双方向のコミュニケーションも可能になり被災者の状況把握も容易になります。

キャンピングカーを災害対策ツールとして活用することのメリットは多くありますが、特に「プライバシー確保と生活クオリティの維持」「高い移動性により避難場所が柔軟に確保できる」「仮設住宅が不要になることで設置に伴う時間や費用が節減される」といったメリットが期待できます。これらのキャンピングカーは一台あたり500-700万円(新造の場合)で製造できます。災害対策用として各都道府県平均500台、全都道府県で約5万台を目指して整備すれば新たな産業創出にもなり、また家族旅行などの副次的な景気刺激策にも繋がります。海外へのモデルにもなり、輸出又は支援マターとなる。

災害対策ツールとしての救助船

四方を海に囲まれた我が国では、災害発生時に船舶を有効活用することの可能性をいま以上に真剣に議論すべきであると考えます。災害対策ツールとしてまず活躍が期待されるのは救助船で、諸外国でも実際に病院船が建造され、主に戦争時の傷病兵を手当てする施設として活用されています。救助船を災害対策時に活用できる可能性については、内閣府が平成25年3月にまとめた資料「災害時多目的船(救助船)に関する調査・検討」に詳細がまとめられていますが、救助船とキャンピングカーを連携させ、災害発生時に無傷であった地域から、災害に見舞われた地域に機動的に物資を移動させ素早く救護活動を行うことができると期待されます。救助船は平時は定期便として使用する。

四方を海に囲まれ水資源や海洋資源に恵まれ、豊かな四季に恵まれている我が国ですが、同時に地震や台風災害からも決して目を逸らすことのできない国でもあります。この機会に「備えあれば憂いなし」の言葉をもう一度思い起こして、キャンピングカーや船舶といった既存のツールを有効活用する可能性をみんなで考えることに大きな意義があるのではないでしょうか。
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by rijityoo | 2016-04-24 01:04 | 活動報告 | Comments(0)