2008年 12月 09日
日本の原始林の大部分は神社の社地
三水会の1月例会では、会員の野口氏が1年余りかけて,日本の神社を訪れた結果をまとめ、「神社と祭り―神社フラクタルの源泉を探る」と題して話される。その内容をA4版、50ページのレジメを、先日いただく。
その中に大変興味ある項目を見出す。「ほとんどのすべての神社は、山岳、湾岸、河川、森林など特定の自然環境と関わりがある。たとえば、伊勢神宮と神路山、浅間山と富士山、諏訪大社と諏訪湖、熊野神社と那智の滝などなど、特定の環境と神社が結びついている。そして神社を中心とした自然環境が、最もよく保護されている」と。
そして、「経済開発にともない、今日世界の原始林はあまり残されていない。しかし日本の状況は例外で、神社の「鎮守の森」のおかげで、保護されている。統計によると、日本の森林の総被覆率の60%を占める常緑喬木地区で、現存する原始林の大部分は神社の土地である」と、野口氏はレジメに記載している。
神社の社地が保護されていることは、自然保護の観点からも、大変意義深いこと。今後とも関係者ばかりでなく、全員でこの原始林の保護を心がけるべきであろう。