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伝承館(2)地方病の撲滅には、百十五年もの歳月が

地方病は特定の地域に流行しました。慢性化すると、体はやせ細り、お腹だけが大きく膨れ、肝炎や脳膜炎を引き起こして死に至る病気です。山梨県では国中地域の罹病率が高く、日本で最多の発症地域でした。

明治十三年から、地方病撲滅のための取り組みが始まりました。この地方病は、宮入貝という巻貝につく寄生虫が原因である事が分かりました。山梨県では宮入貝を採取したり、薬剤や火による駆除を繰り返し実施しました。

また宮入貝が速い水流では生息できない性質を利用して、コンクリート水路の整備も進めました。こうした地道な対策で日本住血吸虫は減少。平成七年、山梨県は「感染した宮入貝が発見できないこと」や「昭和54年から新たな感染者がいないこと」を見て終息宣言出しました。地方病との戦いは、百十五年もの歳月必要としたしたのです。

杉浦医院の前には、「地方病流行終息の碑」があります。碑の前には、撲滅にかかった歳月と同じ枚数の瓦が並んでいます。瓦は、杉浦医院の屋根瓦だったものです、

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by rijityoo | 2010-12-08 19:24 | 伝承館(13) | Comments(0)