伝承館「6」杉浦医院は、日本に進駐したアメリカ軍の研究者が集る場所になった
三郎博士は日本住血吸虫病を初めとする寄生虫による疾病研究の第一人者として、名が知れ渡るようになりました。第二次世界大戦後、多くの米軍将兵は、アジヤ占領地域で寄生虫による感染症に悩まされていました。終戦を迎えた昭和20年、進駐軍は研究者や医療関係者の講習の場として杉浦医院に白羽の矢を立てました。そして、三郎博士にアメリカ軍から、「日本住血吸虫病治療法の指導」の依頼があったのです。
こうして杉浦医院には、多くのアメリカ人が集り、講習会が開かれました。医院には、[
treasured moments]と書かれた一冊ののサイン帳がが残っています。この小冊子には杉浦医院に来たアメリカ人医師や研究者たちのメッセージがつづられています。診察室の棚には写真も残っています。