2011年 02月 11日
数万本の作品がすでにオーファンに・・・
さらに問題は製作者の高齢化と会社の閉鎖等でオーファン化している作品も数万件あるとも言われており、しかも記録映画が圧倒的に多い(表2)。これらの資料は2007年現在であり、それ以降、閉鎖した現像所、製作会社も少なくない。
この活動を初めて4年、作品の配信許諾の交渉過程で、いろいろなケースに直面する。東京シネマ新社のように、自社作品を最高の条件で保存と活用に努めている会社もあれば、企画会社に納めて終わりの製作会社もある。最近も配信の許諾を求めて、両者と交渉するも、無残な結果に終わる。
我々のような1NPO法人の活動ではなく、行政機関による対応策を強く希望する。記録映画も日本が世界に誇れる分化遺産である。
表1 保存すべき記録映画作品数
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保管先 作品数 推計根拠
製作会社 40,000 聞き取り調査
企画会社 10,000 上場会社1677社の聞き取り
自治体 20,000 同様の聞き取り
現像所 50,000 同様の聞き取り
個人の所有 10,000 推計
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合計 130,000
表2 各現像所のオーファン映画
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本数 記録 劇 アニメ CM
東映ラボ・テック 10,400 25% 5% 5% 65%
イマジカ 8,600 25% 55% 10% 10%
ソニーPCL 2,300 100%
東京現像所 20,800 50% 20% 20% 10%
ヨコシネ 10,000 40% 20% 30% 10%
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計 52,100