2012年 03月 06日
仮配信のお知らせ:あすへの虹
製作:東京シネマ 企画 日興証券株式会社
1964 イーストマンカラー 34分
<製作者の言葉>
若いファッション・デザイナー俊子の夢は、自分の作品の発表会を開くことでした。
しかし世間は彼女の考えていたほど甘くはありません。会場の間題、装置の間題、
おカネの問題-夢と現実のなかで、ふりかかる苦難をのりこえてゆく若者の群像を
とらえ、明日への希望を高らかにうたいあげます。
<スタッフ >
製作:岩崎昶 脚本:板谷全子 青山一二三 監督:今泉善珠
撮影:加藤和三 照明:平田光冶 美術:菊地誠 衣装デザイン:平西満江
音楽:池野成 録音:岡崎三千雄 助監督:沢登祥恵 現像:東洋現像所
<キヤスト>
宮口精二 長岡輝子 南 美江 古畑弘二 町田祥子 高原駿雄
<コメント>
この作品は、劇映画スタイルの短編作品で、東京シネマとしては異色のものだ。製作者も、岡田桑三ではなく、映画評論家で、戦後の独立プロ劇映画の製作に加わっていた岩崎昶が担当している。この系統の作品としては同一スポンサーによる「私のお兄さん」(1960年)がある。
ながらくデジタル化のチャンスが無かったが、主役男優、古畑弘二のファンである舞踊家、ジョージ石川氏のご好意で、それが実現した。古畑弘二は新劇の俳優で、1962年に国際製作されたオムニバス劇映画「二十歳の恋」で石原慎太郎監督による日本編の主役に抜擢されるなど将来が期待されていたが、病で聴覚を失い1965年に「フランケンシュタイン対地底怪獣」に出演したのを最後に引退し、その後消息不明となった。
「二十歳の恋」は、国立近代美術館フィルムセンターに、日本配給された際のプリントや複製ネガが保存されているが、権利関係の複雑さから公開の見通しがたっていない。なおDVDが存在するのはトリュフォー監督のフランス編のみである。
常滑の陶器づくり