満５年を終えて（その１）

２００４年,まだ送受信の環境も整備されていない時期に、大型動画で科学映画の配信を始める。映画の配信に関する理解も少なく、自分の関係した１７作品のみの配信である。一時期、店じまいを考えた時もあったが、送受信の環境も整備され、また次第に作品の配信の理解者も増え、本格的な配信活動へと踏み出す。

２００７年４月１日ＮＰＯ法人科学映像館として本格的な活動を開始。貴重な映像、特に生命科学映画を中心にデジタル復元し、保管するとともに無料で、しかも高画質でウェブ配信し、どこでも、だれでも、いつでも、自由に閲覧でき、活用してもらいたいとこの空間劇場を開設。

最初は５０作品位配信できればとスタートしたが、活動を始めてみると、貴重な作品保存の実態を知ることになる。戦後、いろんな分野で精力的に製作されきた作品も劣化し、散逸して、その役割を果たすことなく消え去ろうとしている。

そこで生命科学映画を中心に、各分野の貴重な作品を一編でも多く守り、生かそうと方向転換をすることに。今週配信予定の映画で４７９作品目、スタート時点では誰しも想定していなかったこと。

１，０００作品配信できればと、６年目に向かって新たな決意を胸に。道楽で始めた仕事も道楽とは言えなくなったのも、つらい一面。ボケ防止の役割もと、変に納得の毎日でも。