2012年 06月 18日
卑弥呼とイザイホー「 沖縄久高島のイザイホー」
私のどこかに同じ伝統が流れている。島の女性は結婚し30歳を越えると、12年に一度のイザイホーに参加し巫女となる。既婚女性が母方の祖母の香炉灰を連綿と受け継ぐ、母系の祖霊信仰。ふと卑弥呼へ連想が及ぶのは私だけだろうか。
一見素朴にも見えるが、少なくとも600年以上続く、洗練され組織化された宗教儀礼である。しかし、記録された1978年のイザイホーを最後に、伝統は既に30年以上断絶している。もうじき言葉と宗教儀礼は人の記憶から失われ、記録映画に残るだけとなるだろう。映画を見ながら、伝統的な宗教儀礼が存続する道は、観光化しかないのではないかと考えた。貴重な映像をご覧下さい。(T.Takuma)
沖縄久高島のイザイホー