2012年 12月 14日
和傘を作り出す伝統工芸士の技を8mmで見事に描いた「和傘の里」
「昭和30年頃、旧徳島県美馬郡美馬町には200軒あまりの和傘店が並んでいましたが、現在はただ2軒だけで昔ながらの手法で和傘が作られています。
「昔から、和傘づくりは骨の数ほど手間がかかると言われていますけど、そうですね1本を作りあげるのに1か月くらい。月に120~130本しか作れません。まず、傘の骨になる竹を組み立てます。
和紙を染め、油を引き、途中天日で乾燥させながら飾りつけや漆かけを行い、柄や傘の頭紙の仕上げをしていきます。出来上がりは1本ずつちがいますよ。染めも注文にあわせていろいろな模様を作ります」とは、伝統工芸師の資格をもつ中岡さん。この道65年の大ベテランです。長年の経験と勘が見事な傘をつくりだします。それでも、自分で上出来だと思えるものは3年に1本くらいしかできないといいます。まさに職人芸の粋。静かなブームの今、京阪神のデパートでは引っ張りだこになっている。