2012年 12月 18日
虫と花とのやり取りから、私たちは自然の持つ巧みさを発見する
朝靄にかすむ雑木林。やわらかい朝の光に誘われて、蛹から孵ったアゲハ蝶が翔を展げ、タンポポ、ケシ、チュウリップの花が次々に咲き始める。
多くの植物と昆虫たちはお互いに助け合って生きている。自分が動くことのできない植物は美しい色や甘い蜜、高い香りなどで昆虫を誘っている。蜜標はそうしたしるしのひとつだ。
また、蜜の少ない花は、花粉を多く持っている。昆虫は、生命の糧の蜜や花をもらう代わりに、花粉をはこんで花の受精の仲立ちを果たしている。
平和な花園に演じられる虫と花とのやり取りから、私たちは自然の持つ巧みさを見ることができる。