2013年 01月 29日
球磨川上流に育った湯前中学校音楽部が日本一の栄冠を得るまでの12年間の克明な記録映像
制作:日映科学映画製作所 企画:貯蓄増強中央委員会
1972年 カラー 30分
熊本県の球磨川上流70キロの盆地に育った湯前中学音楽部は数々の全国的な音楽会で最高の賞を得ている。この音楽部が育った環境と過程を12年間にわたり刻明に記録。音楽の日本一の栄冠は「人づくりに基礎を置く音楽」の勝利であった。
子どもたちに啓発され父母、先輩も楽器を手にして250名の「町ぐるみ」湯前リード合奏団に成長。楽器等の修繕費のため、無駄を省き、貯蓄や植林に精を出す。働く農村から生まれた合奏団が人吉市の市民会館でふるさとの交響詩「球磨川」を演奏した時は会場全体が感動の渦に巻き込まれたという。
この町ぐるみのオーケストラの在り方は、中央でも高く評価され、第8回全国学校リード音楽大会特別演奏として参加。演奏曲目は「バッハのパッサカリア」、その雄大なで荘厳な音楽、文化から離れた山村から生まれた本当の文化が都会の人々に、音楽あり方を問いかけた演奏であった。
我々現代社会が抱えている問題への糸口を示唆しているのかもしれない。