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培養細胞からひも状や布状のシートができると言う画期的な・・・

遠藤浩良先生から以下の情報を頂きましたのでご紹介します。 

「遠藤浩良です。

  今時の若い方々の培養実験は、格式を尊ぶ古典歌舞伎を演じるようにやって来た
我々とは大違いで、以下のようにまるで自由奔放な近代演劇ですね。

〇 一般医療

公開日:2013/04/02 [医療一般] | ng034155 | 提供元:時事通信
細胞でひも作製=神経や筋肉の機能確認−東大

 神経や筋肉の細胞を、直径0.1ミリ、長さ1メートル以上のひも状に加工することに、竹内昌治東京大生産技術研究所准教授らの研究チームが成功し、英科学誌ネイチャー・マテリアルズに1日発表した。立体的な組織をつくるなど、再生医療に役立つ可能性があるという。

 研究チームはラットやヒトの細胞にたんぱく質を加え、細い管に流し込んでひも状に加工。神経細胞のひもでは神経活動が行われることや、心筋の細胞のひもは拍動することなど、元の機能を持っていることを確認した。

〇 
東大がひも状の細胞組織を作製 移植医療に応用へ
 直径約0・1ミリと極細なのに1メートル以上の長さがあるひも状の細胞組織をつくったと、東京大生産技術研究所のチームが3月31日付の英科学誌ネイチャーマテリアルズ電子版に発表した。
 マウスの神経細胞などからひも状の組織をつくり、細胞が正常に働くことを確認した。移植医療に応用できるという。
 竹内昌治・同大准教授は「布のように織れば(2次元の)細胞シートにもなる。より複雑な立体細胞の作製を目指したい」と話している。
 チームは、ゲル状の細い管に細胞とコラーゲンを混ぜた溶液を詰め込んで培養。細胞同士が結合した段階で外側の管を溶かすと、壊れにくい組織ができた。
2013/04/01 02:00 【共同通信】

上記紹介記事の原著
Metre-long cell-laden microfibres exhibit tissue morphologies and functions
•Hiroaki Onoe,
・・・・・・・・・・・・・・・・
•& Shoji Takeuchi
Nature Materials (2013) doi:10.1038/nmat3606
Received 07 November 2011  Accepted 22 February 2013 Published online 31 March 2013
が面白そうだからといって、3,000円以上も払って読む気はしないのですが、上記抄録の頁から入れる Supplementary Information では、movie に懐かしい細胞株も顔を出したりしていて、いろいろと面白いですよ。我々のような生物系の人間とは違った工学系の研究者の大胆なやり方には恐れ入りました。

  でも、原稿の受理年月日から採択年月日まで1年3か月も空いているところをみると、著者とレビューアとの間では随分とやり取りがあって、追加に継ぐ追加の実験の上でいい論文に仕上がったのでしょうね。NATUREの編集陣はやはり厳しいけれども親切で一流なのですね。京都府立医大の捏造ディオバン論文を受理してしまい、今になって撤回するなんていう臨床系雑誌とは大違いで。」
 
by rijityoo | 2013-04-02 22:22 | 活動の蔵(1、208) | Comments(0)