2013年 12月 10日
近々配信予定の「アルミニュウムと現代建築」など3作品の概要
製作:日映科学映画製作所 企画:
1962年 カラー
日本のビルディングの歴史は極めて浅い。その走りとも言える日本銀行は、明治20年代日本がようやく近代国家として形を整えた20世紀始めに建てられたものである。
これら近代化の象徴的な建物は、実用的なオフィスビルと装飾的な建物との二つの流れに分かれて行った。
今日のオフィスビルの先駆となった海上ビルをはじめ東京駅前のビル群は1920年前後に建てられたものである。
その後、1923年の関東大震災、そして第二次世界大戦の戦災からの復興を経て、更なる機能性を求めて、オフィスビルがアルミニウムを使い始めたのは、この作品が制作された1950年代後半のことである。
この映画は日本軽金属本社ビルの建設をモデルにして、日本で初めて本格的に採用するアルミ建材の多角的使用をPRする目的で製作された。
スタッフ
作曲 真鍋理一郎
効果・録音技術 大橋鉄矢
解説 鈴木徳彦(NHK)
(2)黎明第二部建設編
製作:日映科学映画製作所 企画:東京電力
1971年 カラー
第一部調査編を制作した1960年から4年後、この第二部建設編は、一号機46万キロワットが完成した1971年に制作された。
その冒頭には「太平洋に臨み35mの断崖が切り立つ福島県の東海岸。この広い台地に輝かしい夜明けが訪れました。東京電力福島第一原子力発電所の建設です。」とある。
安全に対する細やかな配慮や地元との協力体制、そして原子炉内部や原子炉立屋の建設も順を追って記録している。そして、さらに燃料の装填から稼動に至るまでを丁寧な解説とともに映像化している。
福島第一原子力発電所の建設から発電開始に至る貴重な映像資料である。
スタッフ
製作 片田計一
脚本・演出 奥山大六郎
撮影 沢之井喜好
照明 城戸博司
音楽 長沢勝俊
解説 川上裕之
録音 ミネオスタジオ
現像 東洋現像所
(3)目で見る福島第一原子力発電所
製作:日映科学映画製作所 企画:東京電力
1911年 カラー
「福島の原子力」が製作された1977年から14年後の1991年に、東京電力広報室の企画で製作された。福島第一原子力発電所現地に訪れた人々を対象に作られた映画である。
原子力発電の仕組みはアニメーションで解説されており、そのあとに続く建設についての解説は、「黎明第二部」でも使われた映像をもとに構成されている。
さらに進めて発電所に勤務する人たちの仕事にも触れ、安全を担う作業員の訓練センターについても、詳しい映像を混じえて解説している。
スタッフ
製作 飯田勢一郎
脚本・演出 徳富貴昭
撮影 中山博司
照明 鈴木忠一
音楽 佐藤 啓
解説 沢田澄代