映像の著作権について

助成金申請で審査員から著作権の処理はどうしていますかがお決まりの質問。

我々は２００７年から多くの製作者から配信の許諾を得てデジタル化、保管そしてウェブで無料配信してきた。ここで著作権者と取り交わしている契約書の一部を紹介する。ご参考になれば幸いである。

 

第３条　著作権

（１）甲（著作権者）は、乙（科学映像館）に対し上記の目的で、本作品を提供するにあたり、現行の著作権法に照らし、他者の権利を侵していないことを保障する。

（２）本作品に係る映像の著作権及び本映像素材の所有権に関わるクレームについては、甲は、自らの責任でこれに対処する。

（３）本作品の配信により生じた第三者からのクレームについては、乙は、自らの責任でこれに対処する。

上記は10数人の関係者からの聞き取りをもとに作成し、最終的には当館名誉理事の弁護士に筆を入れてもらい仕上たものである。ここで言う著作権者とは著作権法の映画は総合芸術のため、著作権は製作者に帰属するに基づいている。但し作品によっては、製作時の契約により企画者も権利を有していることもある。

ここで最後に触れておきたいことは、我々は現行の著作権内で映画をいかに守り、活かすかを考えて頂いたい。いたらずらに著作権を振り回し、何もしない、やらないのはフィルムを劣化させ、死蔵化することになる。関係者は現行法内でいかに貴重な映画を守り，活かすかを考えて欲しい。

着作物に関しては、多くの関係者のご努力によって10年の歳月をかけて著作権は明確になり問題なく施行されている。映像もこれらを参考にすれば、自ずと回答は得られるように思う。著作権は発行者に帰属し、他人がその一部を使用するときがその出典と発行所の許可を得ているでしょう。