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貴重な映画のデジタル化復元と活用について

アナログ時代に製作された記録映画は15万作品とも、いやそれ以上とも言われている。しかし、これらの作品は技術の進歩などもあり、その目的を果たすことなく、表舞台から姿を消し、作品によっては死蔵化の一途を辿っている。

しかもフィルムは高温多湿の条件では、その保管は厳しい。また製作者も高齢化し、会社自身も閉鎖しており、映画に関する資料を得ることすらむつかし。従ってこれらの貴重な映画を発掘、収集し、デジタル復元し、保管・公開して共有化し、未来への贈り物すろことは、関係者の責務でもある。

我々は2004年から、ストリーミングによる配信の準備を始め(You Tubeが誕生)、2007年NPO法人科学映像館を支える会を設立し(ニコニコ動画サイト設立)、その活動を開始した。最初、自分たちの関係した「生命科学」映画30作品のデジタル化と無料配信が目標であった。

その後、次第に我々の活動の賛同者が多くなり、7年間で700作品をデジタル化復元し、その内670作品を無料配信中である。最近、これらの作品は1ヶ月15万回を超えて再生され、いろんな分野で活用され、徐々に社会的な評価も高まり、一NPO活動の域を超えているとも言える。今後、貴重な記録映画の収集,デジタル化と公開は、しかるべき国レベルで行われるべきであると考える。

その点で、2012年には国立国会図書館に働きかけ、記録映画の収納が認められたことの意義は、大変大きなものと考えている。この2年間で206作品を納品、その一部は本年1月に全国4箇所の図書館施設での館内閲覧が可能となり、またデータベース化も完了し、館外からの検索が可能となった。

この7年間にはフィルムの情報と提供、更に物心両面にわたるご理解とご支援を頂いている。関係各位に心から感謝したい。

by rijityoo | 2014-03-27 10:45 | 活動の蔵(1、208) | Comments(0)