2015年 12月 27日
配信映画から名作を紹介「つばめを動かす人たち」
音楽は「ゴジラ」の伊福部昭氏、実に内容にマッチ。
つばめを動かす人たち
当時の日本で最速を誇った特急列車「つばめ」を、運転手をはじめ運行する側にスポットを当てて描いている。まだ東海道線が全線電化されておらず、名古屋駅で電気機関車からSLへと牽引する機関車が交換される、その作業の模様などは見どころ。
新幹線で一気に、しかも速く大阪まで行ける現在。
つばめからひかり、のぞみへの進化は、スピードアップと同時に省力化の歩みだったと言えるだろう。それは乗客にとっても、運行する側にとっても。そんなことを感じる作品である。
作品概要
製作:日映科学映画製作所 1954年 モノクロ 24分
寡黙に粛々と担当作業を進める鉄道マン、窓から見える都心の、郊外の、地方駅の、そして終着駅大阪の風景。当時の乗客の風体、運転士に花を贈る「つばめガール」、運転士が列車のエンブレムを外して持ち帰る場面やSLの点検作業など、これは第一級の資料映像ですね。
指差確認と喚呼の声が小気味よく、東海道本線の花形列車に関わる方々の気概と誇りを感じさせます。
音楽も重厚ですが、ウルトラQ世代には運転士が「何だ!あれはっ」と指示す線路の先に、怪獣がギャオロ~ンと登場しそうです。
管理者から、この作品の音楽はゴジラの作曲者のもで、特集に収録されます。お楽しみに。