2016年 01月 11日
科学映像館活動の維持には相当な運営費が必要
ではこの活動にはどれくらいの費用が必要であり、今までどう運営されて来たのだろうか。主な運営費は映像のデジタル復元代で、フィルムでは修復費を含めて一作品5万円から10万円。35mmネガフィルムのハイビジョンによるデジタル化(HD)では尺寸によっても異なるが、25万円前後である。
デジタル化以外に、データ保存用DVD、配信用映像に盗作防止用のロゴ添付、エンコードおよびHPの掲載費が一作品1.5万円である。また専用レンタルサーバー代が年間約60万円。
これまでその運営費は、会費、篤志家の寄付、企業の賛助、バナ広告と各種助成金によってまかなわれてきた。国立国会図書館への納品事務費が1回50万円。またテレビ等の2次使用料は年間、数万円に過ぎない。よくここまでと言う感じである。
しかし、助成金もこれまで8回採択されたが、当団体が熟成したためか、ここ2年不採択(?)で今後の可能性は低い。また助成金には映像は文化財でないため、映像保管のカテゴリがなく、助成金の申請には保管以外の活動が求められる。また図書館の納品も本年度で終了と財源の見込みが・・。
さて今後はと?苦難の昨年一年間であった。当館活動の運営費に関して、その道の専門家がビジネスモデルの検討やクラウドファンでイングもご検討いただくも芳しくなく、上半期が過ぎる。そんな中で多くの方のご厚情で何とかこの3月までこぎつける。しかし今後は、継続か閉鎖かの判断に迫られていた。
そこに昨年9月、一つの朗報がFB友達から。役目を終えた撤去冠リサイク支援である。金などの高騰もあり、相当な金額が期待される。2009年に始めた日本歯科医師会では5000歯科医師の支援で約12億円の基金が得られ、アフリカなどの小中学校建設費に使用されている。
昨年10月から遅まきながら、基金依頼の準備を始め、52歯科医の承諾を得て予想以上の結果が得られ、4月以降に継続の目途が立ちつある。わたくしたちはこのリサイクル活動に「Tooth For Movie Archives(TFMA)」プロジェクトと命名し、多くの歯科医師のご賛同と支援を呼び掛けている。皆様のお知り合いでこのTFMAプロジェクトにご参加していただける歯科医院の先生をご紹介いただければありがたい。よろしくお願いいたします。