2016年 06月 12日
配信までにはこんな問題も。
記録映画は製作会社の自主製作はまれであり、ほとんどが企画会社の注文によって製作されている。科学映像館で配信中の800作品の内、自主製作は2,3にすぎない。ここで配信の許諾を得る場合、何がネックになっているか。作品がみつかり、著作権者の製作会社と交渉するも、ほとんどが我々の条件では拒否されることが多い。また法外な著作権料を請求されるとことある。最近の例では10秒10万円と。
ついで製作会社は承諾するが、企画者の許可が次の問題となる。企画会社によっては、倒産した会社、責任者の不在等で話は前に進まない。これらをクリアーして配信が許諾されるのはきわめて少ない。音楽のように映像の著作権が整備されていれば、著作権者も守られ、また作品が死蔵化することも少ないのでは。
この写真は道路公団が企画し、日映新社が製作した作品「名神高速道路」のカットである。日本で初めての高速道の建設記録であり、1時間にも及ぶ貴重な作品。企画した道路公団の許諾を得るも、制作会社・・、至極、残念。