人気ブログランキング | 話題のタグを見る

デジタル復元後もフィルム素材は保管を

先日、フィルムのデジタル復元について東京光音の松見所長にまとめてもらったが、デジタル復元には高度な技術が必要であることをあらためて痛感。いまだに投影した映像をデジタルカメラで撮影しデジタル化と称している店もあるとか。一応スキャナーで取り込んでも、取り込み前のフィルムの人的と機械的な洗浄、修復、さらにデジタル化後の修復や色補正などが十分でないと映像が不鮮明であったり、ぱらごみがちらつくことが。今回その差異を示す実例を身をもって体験。

東京の一日

子供の四季


今回当館で企業委託した作品で、映像に大きな差が出た実例をお示したい。作品管理上の問題で「子供の四季」は東京光音、「東京の一日」はある企業でデジタル復元。同一作品ではないが、制作は古賀プロダクシオン、35mmネガからSDのデジタル化。「東京の一日」の映像はご覧のように鮮明でなく、ちらちらとパラごみが見られる。

デジタル化も企業の技術差があり、さらにデジタルフォーマットも発展途上中である。したがって、貴重な作品は源素材を捨てないで保管してほしい。また貴重な素材の保管は著作権者の責務でもある。フィルム中の情報量は4Kと言えどもすべてを取り出しているとは言えない。
by rijityoo | 2016-09-15 23:43 | Comments(0)