人気ブログランキング | 話題のタグを見る

わたしの名はエラザ



わたしの名はエラザ

作品概要

28回すかがわ国際短編映画際監督招待作品

制作 スタジオ・ハン-アーナ-ナフ+東京シネマ新社 

2013年 カラーHD 22分 英語ナレーション日本語字幕版  

あらすじ

とある大都会。多感な少女エラザは、豪華なショッピングセンターでひと時を過ごす。何時かは綺麗な赤いドレスが欲しい。ウィンドウショッピングと共に少女の想いが語られてゆく。実写撮影に、シンプルでさわやかな2D動画が加わって、少女の想いや、夢が畳みかけられてゆく。

視聴者を十分に彼女の精神世界に共感させたところで、作者はどんでん返しを仕掛ける。感性豊かな少女の裏側に潜む世界を見せるのだ。

実は彼女は、赤ん坊の時、母親にゴミ箱に捨てられ、重度障害児として施設で養育されてきた。

これまで見てきた全ては、心理療養士が注意深く翻訳した、彼女の手話による内面の声だったのだ。

スタッフ

監督:ザーラ・イマーエワ 

Dアニメ:ティムール・オズダミール 

プロデューサー:岡田一男

支援:バクー国際ロータリークラブ、バクー・ロータルアクト(ロータリークラブ青年部)

作者について:

 既に、このサイトで2作品、「子供の物語にあらず」と「春になったら」を紹介している、チェチェン人女性映像作家ザーラ・イマーエワと息子のティムール・オズダミールの作品である。ザーラは、1999年秋に第2次チェチェン戦争が勃発すると厳寒の大コーカサス山脈を越えアゼルバイジャンの首都バクーに逃れた。流入する難民の子ども達への支援の中で、ザーラはユニークなアーツセラピーの技を身につけた。戦乱勃発から10年を経て、迫害を懸念されるものたちは国連難民支援機関の世話で第三国移住を果たし、ただ戦火を避けただけの人々は故郷に戻った。だが、彼女は、どちらも選ばず、バクーの仕事仲間と共にアーツセラピー活動をつづける道を選んだ。その新境地の中で制作したのが本作品である。

 息子のティムールは、2003年来日の縁で、新潟在住有志の支援を受けて、新潟池田学園専修学校で数年間にわたりCG制作を本格的に学ぶ機会を得た。しかし就学期に戦乱がぶつかった若者にとって学業の道は険しく、東京に伝わる噂は、熱心なのは総合格闘技のみと芳しいものではなかった。しかし、新潟でしっかり身につけたものがあったことを、彼はこの作品に加えて「Sex Change オキナワベニハゼの社会と性転換」の3DCG部分で証明して見せた。


by rijityoo | 2020-01-23 16:48 | 先行配信映画(107) | Comments(0)