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NPO法人科学映像館の過去、現在、未来

1.科学映像館とは

「NPO法人科学映像館を支える会」の設立は、私が大学時代関与した「骨の科学映画」をはじめとした17編の科学映画、そして岡田桑三氏及び小林米作氏らが手掛けた生命科学映画など30作品の映像作品配信を企画したものが淵源となります。

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   小林米作氏とNPO法人科学映像館を支える会久米川正好

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                「生命誕生」

以来役員の皆様をはじめ多くの方々のご協力得て着実に発展し続け、20226月には満15年を迎えます。配信作品数も1,160作品を数え、ウェブサイト『科学映像館』は

1,800ページに達する情報量となりました。YouTubeチャンネル『NPO法人科学映像館』の延べ再生回数も4,100万回を超え、登録者数も15万人規模となりました。20076月にこのNPO法人を立ち上げたとき、私自身これほど発展するとは全く想像していませんでした。ここまで活動を続けられたのは、ひとえに映画作品提供者ならびに協力者・支援者のご理解とご支援によるものと、心から感謝申し上げます。私自身この仕事によって毎日、ワクワクした前向きな気持ちと、伝達者としての緊張感を持ちつつも楽しく毎日を過ごしてきました。

             2.これまでの主な活動

創設以来種々の活動を行ってきました。まず国立国会図書館デジタルコレクションへ2012年から4年かにかけて316作品の納品でした。

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          国立国会図書館デジタルコレクッション

このきっかけは現日本センシングセンター理事長池田要氏のご尽力により、2011310日午後(東日本大震災の前日)、JST参与らと数人がJSFに集まり、JFA元常務務理事山元考二氏の発案で映像の管理は国立国会図書館が最適となりました。その後、当時の長尾真館長(元京大総長)と4回、元文化庁事務次官M氏と3回交渉の末、この納品事業が決まりました。またアップル社の要請(森ビルで担当者との交渉)により『iTunseU』への納品といった実績のほか、東日本大震災で発災した福島第一原子力発電所事故当時、当館が配信していた映像作品『福島の原子力』ならびに『黎明』が国内外のメデイアで30回以上広く取り上げられ活用されました。その結果当館の社会的評価も高まり、朝日新聞日曜日版「Re:ライフ輝く人(年4人)」で紹介されたほか、

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         2018年8月18日朝日新聞朝刊「Reライフ 輝く人」
全国紙とNHK『おはよう日本首都圏版』やウェスト・ストリート・ジャーナル電子版など主要メディアにも30回以上にわたって紹介されました。理事長として第11回埼玉県人会善行賞、2020年度科学ジャーナリスト会議特別賞(2021124日プレスセンターで贈呈)、2021年度デジタルアーカイブ学会実践賞(2021423日リモート贈呈)の栄誉に浴しました。

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     2020年度科学ジャーナリスト会議受賞者の贈呈式(2021年12月4日)

昨年は約400作品を制作された米内義人氏の御子息より20作品をご恵贈いただいたほか、大高庄衛門家(初代庄衛門氏は初代大阪煉瓦会社の創設者)で保管されていた昭和初期の9.5mm作品32本と「NPO産業技術資料保存調査会」が保管していた32作品(理事長掘尾氏死去による)当館への移管等がありました。さらに旭化成OB藤本善之助氏から「鴨緑江大水力発電所建設記録』と「アサハンプロジェクト建設記録」のDVDが寄贈されました。後者は住友商事OB有志の募金(7247万円、当館にて事務処理)によりフィルムから3作品をデジタル復元し目下配信中です。このように当館の役割は年々大きくなっており、社会的責任も増大していると感じています。

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            「アサハンプロジェクト」総集編

           3. 今後の科学映像館活動

しかし私も人生の第4コーナーにさしかかり本法人の今後を見据え、やるべきことを考えるようになりました。具体的には今後23年内にNPO法人を解散し任意団体へと移行することです。そのために事務処理および映像データの移管を進め、当館の配信映画が今後も多くの方に視聴され活用される仕組みを構築していきたいと計画しています。その一歩として、当館はこれまで多くの異分野の若い方々に支えられてHP5回改造(サイト内検索、オピニオンコーナーなどを新設)や了解を得た日本語版作品の英訳版、メタデータ作成,バナー映像のアドバイス、運営資金応募等を行ってきました。1昨年の顕著な実績としては新企画「かがくのふしぎ」のプラットホーム作成が挙げられます。さらに数年前から大学時代の教え子である高山史年先生の指導による撤去冠のご寄付「TFMAプロジェクト基金」の創設であり、現在、運営資金の約6割がこのリサイクル活動よって行われています。

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         ご寄付頂いた役目を終えた撤去冠や貴金属類


そこで当法人の今後の活動に際して、これらの若い方を正式に「アドバイザー(無報酬)」として迎え入れ、新風を吹き込んでもらおうと考えています。皆様方にはこれまで同様我々の活動を温かく見守っていただくよう、お願い申し上げます。

        

アドバイザー

真野博 (大学教授)

都丸亜希子(日本科学ジャーナリスト会議 J 賞・企画担当)

上岡寛(大学教授)

石橋 宰(大学准教授)

金サジ(写真家 令和3年度京都文化賞受賞)

永田聡(株式会社オール社員)

日浦賢治(歯科医師)

赤塚紀彦(翻訳家)

竹内環 (SAINT-DESIGN代表)

沼本和裕(印刷会社代表)

杉田光綺(地方公務員)

山田龍太(UMIACK代表 冒険家)


       名誉会員追加(*)

三鬼浩(東京光音代表取締役)

加藤和之(株式会社オール代表取締役)

国見武男(元徳島県教育委員会次長)

浅香時夫(生物資料製作者)

()春日友喜(映画カメラマン、68の車輪など撮影)

矢部和広(前テレビ朝日映像営業企画局長)

東川征夫(NPO自立化支援ネットワーク理事)

金子文雄(株式会社NKL開発室長)*

杉田智弘(会社員)*

高山史年(東京歯科保健協会理事)*


by rijityoo | 2022-01-17 16:40 | 活動の蔵(1、208) | Comments(0)