2022年 08月 12日
何故、私が「NPO法人科学映像館」を・・・
1970年代日本も高齢化社会を迎え、女性の閉経とともに起こる骨粗しょう症が社会問題となった。折しも世界的な科学映画カメラマン小林米作氏から「骨の科学映画」を制作したいのでとお話しがあり、東京へ。小林さんは77歳、私も48歳で骨の分野にチャレンジすることになった。以来13年間に3作の骨の科学映画、骨の生きた営みを映像化した「 The Bone」、破骨細胞の形成機序収めた「The Bone II」と骨細胞を描いた「OSTEOCYTE」である。これらの映画は研究面でも、教材としても国内外で高い評価を得た。ところが2000年を境にしてフィルム素材はデジタル化へと進展、利用が出来なくなった。そこでこれらの映画を残したい、見てもらいたい、活かして欲しいと始めたのが「科学映像館である」。2004年金子文雄しによる独自の小型ストリーミングサーバーにより17作品を配信。光ファイバーの普及と大型サーバーによりハイビジョン配信が可能となり、2007年ウェブによる「NPO法人科学映像館」から本格的な活動を始めた。
もちろん第一作として小林米作さんの「生命誕生」をハイビジョン(HD)でデジタル化とフルHDにより配信したのは、2007年5月1日であった。早速、電話とメールが多くの方から届いた。この作品の生物試料を担当し、いまだ現役で活躍されている浅香時夫しから、あの時と同じ映像が蘇りましたと。