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東京光音、DIMEに

 元祖仕事術の山根一眞氏が、「スーパー書斎の遊戯術」と題する記事をDIMEに連載している。10月2日号で、彼が取り上げたのは、株式会社東京光音。現在、絶滅期を迎えている、古い映画フィルムのハイビジョン化に取り組んでいる会社である。この前身は、テレビ会社のニュ-ス、ドラマなどのフィルムの現像を扱ってきた,超プロフェショナルな会社であったと聞く。しかし、フィルムからビデオの時代となり、会社の仕事も古い記録映画フィルムの補修、復元、ハイビジョンのデジタル化(HD化)に取り組む大変ユニークで、貴重な会社に。

 科学映画館は科学映画の活用と保存を目途に、今春、創設された。この活動に賛同、協力してくれたのが,東京光音(東京シネマ新社代表の岡田一男氏の紹介)である。彼らの誠実で前向きな対応で、すでに7編のHD化が終わり、インターネットで配信、好評をえている。科学映像館の活動は、東京光音なくしてあり得なかったと思う。今回の取材で、東京光音がHD化した映像、生命誕生が紹介されている。今まで観ることが出来なかった、血管像が見事に甦っている。

 松本一正所長をリーダーとするこのプロ集団が、デジタル時代の経済優先社会で、採算の合わない仕事に何故ここまで取り組めるのか。ここ数ヶ月間で感じたこと。まず彼らは映像好き人間のプロ集団である。また映像の再生、保存に使命感を持った集まりであろうと。松本所長自身、古いフィルム追いかけ、日本全国を飛び回り、自分の目で確かめハイビジョン化へ、との毎日。また毎年、彼は郷里の東北地方海岸で、キャンプを張りながら雑念を離れた釣り三昧の一週間。映像の保存への使命感と釣りで過ごす1週間が、彼の活力源ではないかと。そしてこの気持ちが、グループの人たちを引き込み、スーパープロ集団へと。

 本格的なフィルムだけでなく、8ミリ映画のフィルムも公共性には欠けるが、関係者にとってはとてつもないお宝である。実はこの夏、昭和30年代後半の結婚式のフィルムを探し出し、デジタル化してもらった。私たち家族にとってはかけがいのない映像が再現。この映像は必ず次世代へ引きつがれると思う。東京光音の取り組みは、必ず評価され、脚光を浴びること間違いない。(なお電話でのお問い合わせは03-3261-6510まで。)
by rijityoo | 2007-10-03 11:33 | Comments(0)