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高画質のデジタル化〔HD化〕も色々

ヨネプロダクシオン、東京シネマ、東京シネマ新社以外の映画関係者と接する機会もあり、影像の提供もある。そこでいろいろ考えさせることが。高画質のデジタル化と簡単に言われるが、一言では言えないことも。HD化も色々である。問題点を筆者が勝手にまとめてみると、以下の3点になる。
(1)HD化の素材と管理
   HD化で最も大切なのは、原版であり、そしてその保管である。原版は35mmネガが最高。恒温、恒湿でフィルムの劣化を防ぐことが不可欠。しかし、現在余りにも多くの作品が制作され、管理が不可能。破棄している関係会社もあるとか。巷の16mmポジフィルムはセフィア色に変色したものも多いと聞く。兎に角、それぞれの関係機関、関係者はHD化に一刻も早く取り組まれることを。かけがいのない影像遺産であるが故に。

(2)HD化に最もな大切な作業が
   どんなに厳密に管理されたフィルムでも、ごみ、カビ、傷、つなぎ目に不具合があるとのこと。洗浄、全つなぎ目の再接着、手仕事による一駒一駒のカビ、ごみ取り、傷直しなどなど。さらに開発された特殊な洗浄液を使った洗いも。僅か10分の作品にも何日かの作業工程が組まれるとのこと。粗悪な素材をHD化しても、不鮮明な影像に。ここにHD化にも色々が。したがってこの作業にこそHD化成否の最大の鍵が。

(3)HD化した作品の保存
   HD化すれば半永久的と安易に考えていた。ところが記録した磁気テープには期限がある。したがってまず恒温、恒湿での保存、年1回巻き戻し、磁気テープの接着を防ぐ。テープに期限があるため、数年毎とのリコピーも必要とか。正副のHDカムを制作、保存することも望ましい。

以上まったく素人の小生が感じたことを書いたに過ぎないので、詳細は東京光音のHPを参照されたい。要は誠実に取り組んでいる会社を選び、試作と合い見積もりが不可欠。くれぐれも随意契約はなきよう。

なお今後の配信予定作品
 世界のランキングを求めてー1961マン島TTレース、オランダレース〔本田技研〕:
   瀕死のフィルムを東京光音のスーパーマシンと超プロフェショナル集団が見事に再生した
   作品、ご期待を。

 甦る細胞、海の牧場、水の開拓者、科学の目、アゲハ蝶の生態学など20編。御期待下さい。

HD化予定
 パルスの世界、炎症とライゾウム,アレルギーなど
by rijityoo | 2007-12-07 12:50 | Comments(0)