2008年 03月 29日
乳製品が不足って
今回は少し科学映画とは関係のないお話。実は7年前から雪印乳業の支援で骨の健康づくりの啓発活動を行ってきた。その母体は骨の健康づくり委員会である。HPの企画、管理と各地での骨の健康づくりセミナー。本年7月18日開催予定のセミナーは25回目を迎える。科学映像館の事務所は骨健の間借り。昨年のセミナーで生命誕生などの映画も上映、約500人の参加者で、誰もこの名画を知らない、観たこともない。本当に嘆かわしいですね。
といった関係で雪印乳業と打ち合わせなどで接することも多い。そこで理解しがたいことが。確か1昨年でしたか、牧草の育ちがよすぎて生乳があまり、酪農家は生乳を捨てていた光景をたびたび目にしたですよね。北連を始め、乳業メイカーに加工と保存能力がないため、捨てざるを得ないとの情報。しかしバターとスキムミルクに加工保存すれば、例の加工乳として使用できるのではと単純に考えたのですが。
牛乳過剰後、政府の指導もあったと思うが(?)、3大乳業メイカーは、こぞって各社100億円規模のチーズ工場の建設を。日本人はまだまだチーズにはなじまない、市場も大きくないと思う《確か年間15万トン程度、85%は輸入)。
我々が食するのはせいぜいプロセスチーズかナチュラルチーズのカマンベールくらい。中国への輸出を考えたのか。しかし、日本にも、中小規模のナチュラルチーズ工房が多数あり、毎年世界で金賞を受賞している工房も。工場単位のナチュラルチーズは考えにくいのでは。
牛乳過剰後、北海道では過剰設備投資の酪農家は、転業に追い込まれたり《北海道在住の友人からの情報)、ニュウジランドの干ばつのためもあり、一挙に昨年末から乳製品の不足が。バターもスキムミルクも在庫が全くない状態とか。チーズ工場よりも乳製品の在庫調節を考えるべきではなかったのか。せめて国内で在庫調整が出来る方策が不可欠。酪農は国策であり、酪農家も乳業メイカーも政府に振り回されているようである。
食料の自給量が40%を切れたと大騒ぎ、また急に米食をと一大キャンペーンをはる農水産省《全国紙1ページの広告)。色々な面で信用をなくしている役人《不人気度第一位)、政治家《2位》。この頃の若者はと胸はれる人が(?)。