2008年 04月 10日
よみがえる農民魂、明日配信予定
少しはやいのですが、桜からサクランボと紫陽花に表紙を変え、気分を一新。如何でしょう。
さて昨年12月4日、東北文化映画研究所の安部武司氏から、科学映像館の活動に感激のメイルが。早速電話したところ、たまたま事務所におられ、お話を伺った。35年前東京から盛岡へ。
東北地方の民族、文化的な映像を制作とのこと。彼は多くの東北地方に関する映像を所有され、特に旧金ヶ崎町農協が企画、制作した1973年の映画を推奨された。2,3ヵ月後、4枚のDVDが送られてきた。その1枚が明日配信する よみがえる農民魂 である。
先祖代々の土地を農民、農協が一体となり、英知を集め、力強く取り組んできた様子が、生き生きと描かれている。米作りだけではと、ある農家は野菜作りを、果物を、養豚、肉牛、酪農と。しかも若者がその中心となり、農協、それぞれの活動グループが勢力的に活動している様子を3,4年掛けて制作した映画である。しかも今日欠げている人の繋がりが各所に。
なんと1970年、一農家の収入目標が300万円とは。永年の政府の農業政策の誤りが、今日の活気に乏しい田舎にしたのでは。昨年民主党が農家の所得を保証するといった時、政府与党、マスコミはこぞってばら撒きであると、声高々に。フランス、ドイツ、イギリスなどヨウロッパの諸国では、農家は経済的に保障され、、食料自給率も100%確保されているとか。日本の農業、林業、漁業政策は公共事業、すなわちハードのみに金を。
この映画の制作にかかわられた後藤氏(?)に幸いコンタクトでき、配信のご承諾を得た。彼は、合併したJA岩手ふるさとでご活躍中とのこと。如何ですかの問いかけに、現在の大規模農業は悲惨です。米と大豆のみが中心で、採算がまったくとれないとのこと。農場の道路が舗装化された時点で、日本の農業は終わったとの言葉が印象的であった。若者が田舎を去り、高齢者ばかりによる農業、自給率39%に落ち込むのも当然かも。
現在論議されている道路が出来ると、活性化するとの冬柴国交大臣の説明は、現状と少し離れてはいませんか。この映画少々傷ついていますが、必見。