2007年 11月 19日
第2回科学映像館による科学映画の上映会―甦った50年
「68の車輪」の高視聴から、ご覧いただく映画にも大きな変化が。「窓開く」、「生活と寸法」、「原子力発電の夜明け」、「つつがむし病」など以前から配信していたが、ほとんど観られることがなかったものである。ところが、68の車輪以来、これらの映画がランキング入り。配信映画数も70編を越え、科学映像館の存在が認知されてきたこと。利用される人の層が広がってきたことなどが。いずれしても、いつでも、どこでも、誰でもが活用できる当館が認められてきたことは、大変喜ばしい。
科学映像館活動の一環として上映会を各地で開催している。「第2回科学映像館による科学映画の上映会―甦った50年」を企画。多数のご参加を。期日と場所は、来年1月31日(木)、6時半から映画美学校試写室で開催予定。中央区京橋3-1-2、片倉ビル1階、JR東京駅八重洲口徒歩5分。定員80名、参加無料。上映映画のなどの詳細は追ってお知らせ。
2007年 11月 16日
科学映画のインターネットによる配信に一言 その2
3,4年前、大型動画の配信を始めた時、システム可能直後のことでもあり、中々関係者の理解と賛同が得られなかった。その原因一つに、映像権(版権)の問題が。影像権は、40年と聞く。映像権には以下の2点の意味があるのではと思う。制作者と企画者の制作映画に対する権利と責任。もう1点は販売権。
ここ3,4年、関係者との話し合いでよく耳にすることは、制作者と企画者のどちらに版権があるのか、定かでないことも多い。また版権所有者は権利を主張するが、責任を必ずしも果たしていないことも。企画会社では担当者が頻繁に代わり、保管すらできていない。平たく言えば作りっぱなし。保存していると、固定資産税の対称になるとの話も聞く。であれば、廃棄して社会還元されては。また、大制作会社でも、マスターフィルムすら保存していないこともあるようだ。ほんとうに無責任であり、せっかくの名作が倉庫ではもったいない話。
もう一点、ドキュメンタル映画がこんなに埋もれ、世に知られていないのは、関係者の保管と普及への努力も充分ではなかったのでは。知られていないから売れない。売れないから単価が高いの悪循環。小生、現役時代、医歯系大学の図書館長をしていたことがある。生物、医学系の雑誌は、電子化のため値段が高騰。確かここ20年で数倍にもなっている。したがってどの大学も雑誌数を削減せざるを得ない状況で、科学映画、教育映画を購入の予算など考えられない。
今回、科学映像館活動を理解し、フィルムを積極的に提供していただいた東京シネマ新社岡田一男氏、ヨネプロダクシオン大沼鉄郎氏のご協力なくして科学映像館はあり得なかった。また東京光音株式会社とみの電子産業株式会社は利益を度外視して当館の活動にご協力いただいた。関係者一同心から感謝。製作会社を初めとする関係者の科学映像館活動へのご協力を切望したい。
2007年 11月 14日
科学映画のインターネットによる配信に一言
昨年夏、小林米作氏のしのぶ会が茅ヶ崎で開催。これを切っ掛けに科学映像館構想が。
すなわち科学映画の保存と活用。皆さんのご理解とご協力で4月に発足。5月から映画の配信が始まり、HD化作品8編、SD作品60編と科学映像館活動は予定の2,3倍のスピードで進展中である。
ここで科学映画の活用の在り方を少し考えてみたい。また皆様のご意見も。HD化作品を大画面と音響設備の整ったホールで鑑賞し、映画を理解していただくこと。当館設立の夢である。ホールであれば、講演、解説、そして参加者によるトーキングと、たんなる映画の鑑賞にとどまらない。しかし自前のホールを持たない当館の現状では、予算面などもあり大変厳しい話。しかし、これまで他機関のご協力を得ながら6回、上映会を開催。今後も各地での上映会を企画し開催する予定。今後の予定、12月2日深谷市市民文化会館、骨の健康づくりセミナー会場で上映。また来年2月上旬、都内での開催を。詳細はHPなどで。
一方、開館以来インターネットにより毎週3,4編の作品を配信。最近は生命科学映画ばかりでなく、幅を広げ多彩な作品を配信。視聴者の幅も広がったように感じられる。
しかも徐々に科学映像館も認められ、多くの方に利用されている。とくに11月に入り、1段と活用者が増加、毎日100数十人、しかもじっくりと映画をご覧いただいているようである。ありがたい。
しかし映画の配信に多くの人から疑問も寄せられる。例えば、上映会の参加者が少なくなるのではとか?DVDの販売量がとか?インターネットで簡単に観られるのはとか?版権はとか?その影響がまったくないとは言えない。筆者はしかし仮に1作品を50人が観たとしても、この人たちは全国、いや世界規模での話。ピンポイントのことではない。またインターネットの利用者とホールに足を運ぶ人は別かも。さらにホールでの鑑賞には時間と場所の物理的な制約が。インターネットでの配信は、逆に映画と上映会の宣伝効果になると思うが如何?
最後に一言。これまで6回の上映会でアンケートの結果、生命誕生などの科学映画をかって観た人は、僅か2,3%。昨年8月朝日新聞の夕刊に、辻解説委員がこんな作品をほっておくのはもったいないと、紹介。翌日なんと40倍の視聴者数が。本当に科学映画は知られていない。まず観てもらうことが先決と思うが如何。関係者のご理解とご協力により科学映画を社会に還元し、活用してもらえればと願っている。
2007年 11月 12日
10日間で1,279人、254視聴時間が68の車輪に
「68の車輪」は本当に産業技術映画の秀作である。企業戦士の技術力と心意気、そして当時の周辺の環境と人たちの様子が見事に描かれている。そして今日、問題になっている市場原理主義でなく、周辺関係者との一体感が嬉しい作品。この映画を配信できたこと、東京シネマ新社岡田一男氏と日本通運に感謝。
「68の車輪」が注目されたお陰で、他の作品、例えば「寸法と生活」、「窓ひらく」、「東北のまつり」「沖縄久高島のイザイホー」など生活、文化、伝統に密着した映画も脚光をあび始めている。多分、科学映像館が幅広く、多くの人に活用されてきたのではと。
ホームページをみていただく方も今週は数倍に。科学映像館の概要、活動、制作者関係者からの言葉、科学映画を観た感想、制作技術編など盛りだくさんの内容。是非映画鑑賞のご参考に。なお、表やランキングは11月1~11日間までの統計。

【 2007年11月の1位~20位までの視聴ランキング 】
※作品名をクリックすると動画がご覧いただけます。
順位 リクエスト映画作品 視聴者数 視聴回数 視聴時間
1 68の車輪 1,279人 4,389 回 254:03:57
2 ガソリン 70 人 161回 11:46:10
3 生命の牧場 23人 72 回 03:00:24
4 沖縄久高島のイザイホー (第一部) 36人 79回 07:58:33
5 原子力発電の夜明け 30人 116回 09:37:00
6 生命誕生 (HD化) 26人 36回 01:57:57
7 生活と寸法 21人 77回 05:05:26
8 この雪の下に 21人 32回 04:42:32
9 東北のまつり (第一部) 18人 33回 01:37:29
10 潤滑油 18人 53回 02:56:28
11 マリン・スノー HD化 17人 31回 02:08:14
12 The Bone (HD化) 17人 26回 02:03:16
13 新しい米つくり 13人 19回 01:04:22
14 窓ひらく 13人 41回 02:40:25
15 沖縄久高島のイザイホー(第二部) 11人 21回 04:59:59
16 エイズ’88 11人 23回 01:44:37
17 つつが虫病 9 人 30回 01:31:57
18 血小板と血栓 9人 15回 01:02:04
19 生命誕生 8人 18回 00:49:53
20 太陽と電波 8 人 8回 01:10:38
2007年 11月 09日
「この雪の下に」に教育の在り方が
筆者が引かれたのは、この映画で描かれた学校教育。必見である。今日、ゆとり教育だ、詰め込みだと。内閣が代わるわる毎に、教育の基本方針がころころと変わる。これでは、生徒も先生も気の毒だ。経済社会とは異なるので、競争原理などを教育現場に持ち込まない方が。教育の評価には5年、10年を掛け、ゆっくりと。教育にも研究にもいい意味の無駄が大切なんですが。
ゆとり教育が原因で、本当に学力が落ちたのであろうか。定かでないが、2001前後に詰め込み教育からゆとり教育に変わったと、聞いたことがある。とすれば、学力が低下した生徒は、どちらの教育を受けていたのであろうか。
学級崩壊、不登校などは、はたして何が原因か? 戦後60年かけて崩壊してきた家庭、コミュニテイ、社会、教育、経済界など。また大人、とくに、政治家(?)、役人、会社員、先生、保護者などのモラルの低下。この社会で子供が、まともに育つわけがないと思うが、如何?
マスコミ受けするメンバーを揃えた教育再生会議などが、結論を急いでもこの国の教育は立ち直らないのではと、憂慮しているのは小生だけだろうか?教師、親と生徒たちが三位1体になって制作している数々の動物の剥製、骨の標本。マスと岩魚を掛け合わせた稚魚の飼育に目を輝かせている生徒たち。これが本来のゆとり教育であり、教育の原点がこの映画に垣間見られる。関係者は一度ご覧になれば。
追伸:68の車輪、1週間における視聴人数、953人;視聴回数、3,390回;視聴総時間、
183時間36分と、高い評価に感激。
68の車輪、作品自身が内容のある秀作であることは、間違いない。そのため共感が得 られたと思う。しかしその切っ掛けを作ってくれたのは、2ちゃんねるであり、 本当に感謝。筆者は2ちゃんねるに偏見なんて。とにかく興味 深い感動編の発掘と掲載依頼に全力を。今後も応援よろしく。

科学映像館理事長の久米さん。映像遺産を守り、生かすための日々!
